<竹村友里 展>

Yuri Takemura Exhibition

2022年2月11日(金)〜27日(日) 
11時〜18時(closed on Wed.2/16,2/23)

会場:galleria PONTE 
石川県金沢市里見町42番地8 里見町APARTMENT102


竹村友里展によせて工芸界を長らく俯瞰してこられた外舘和子先生に文章をお寄せいただきました。


「渦巻と曲線美-“竹村ポップ”のゆくえ」 外舘和子(多摩美術大学教授)

竹村友里の陶の形に見る丸みや曲線は、観る者の心を躍動させる生命力に満ちている。彼女は制作の初期から、弾むような曲面・曲線を武器に、器もオブジェも自由に行き来してきた。とりわけ、2008 年頃からは、その軽快なフォルムで、あっけらかんと茶陶の世界に斬り込んでいく。いかにも現代の陶芸家である。成形には、内型を準備し、型から外して変形し、土を盛り上げる。口もボディも高台も、全てが一体の茶碗は、いわば初めも終わりもないような曲線美に包まれている。時に渦巻く曲線と、曲線に即した土の厚みを、人は思わず手に取り確かめたくなるであろう。しかし今回、その“竹村ポップ”に微かな異変が起きている。わざと荒い土を使い、渋みや土味を表出させる。西洋的な明るさから、東洋的な力強さへ。軽快感から一種の重厚感へ。そこには現在の竹村友里と土との親密な対話があるに違いない。





 





 












 
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